在宅翻訳者は満員電車で通勤する必要がなく、会社での面倒な人間関係もないから、ストレスゼロでハッピー!だろうと考えていませんか?
もちろんストレスは激減します。でもそんな単純な問題ではありません。
なぜなら、ストレスは別の方向からやってくる場合があるからです。
この記事では、在宅翻訳者にとってのストレスについて紹介します。
記事を読み終えると、在宅の仕事だからといってストレスゼロというわけではないと分かり、今後の仕事選びに役立てられるようになります。
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在宅翻訳でストレスは激減
はい。ストレスはめちゃくちゃ減ります。
具体的には、
- 長時間通勤
- 満員電車での移動
- 会社での面倒な人間関係
- やりたくない業務(無駄なデータ整理とか掃除当番とか)
- 早起き
- 身支度
- 雨の日の外出
などから解放されます。
これらが人生から消えてなくなったら最高だと思いませんか。
私は思いました。
そして、実際に1年くらいこれらのない生活をしてみましたが、とっても幸せでした。
在宅でも発生するストレス
一方で、思いもよらなかったというか、在宅で働くという初めての経験から、新しい種類のストレスを感じるようになりました。
それは、
- コミュニケーション不足
- マンネリ感
- この先の不安
というストレスです。
コミュニケーションが足らない
在宅で仕事をした結果、コミュニケーションを渇望するようになりました。笑
当然ながら、在宅翻訳では仕事で人と会うことはめったにありません。
まれにオンラインミーティングがあったりしますが、ほとんどはメール、もしくはslackなどのオンラインツールで連絡を取り合います。
初めは「ひとと話さなくていいなんて最高!」と考えていましたが、だんだんと「誰かと話したい」「声を出したい」と思うようになりました。
例えるなら、ひとり暮らしの引きこもりの週末が毎日続く、という感じです。
この経験をして、他人と話すことは思った以上に気分転換になり、脳に刺激を受けるのだなと実感しました。そして、今周りにいてくれるひとたちの存在のありがたさを考え直すきっかけにもなりました。
マンネリ感
在宅で仕事をしていると週末に仕事が入ることもあり、だんだと曜日の感覚がなくなります。
翻訳する内容は変わるものの大きな変化はなく、日中はパソコンに向かってもくもくと仕事に取り組み、夜になればご飯を食べて、寝る。そして朝が来て、翻訳をして…
会社員のように、月曜日は会議、木曜は発注処理、などの決まった業務もなければ、外出もないため季節の変化にも疎くなり、毎日同じような時間を過ごすようになりました。
何もしていないワケではないけれど、会社員とは違う意味で「あっという間に1年終わった」と感じましたね。それも、単調に。
この先の不安
いわゆるフリーランスという働き方の在宅翻訳者には、仕事の保証はありません。
来月はどれくらいの仕事(=お金)が入ってくるかなんて、さっぱり分からない状態です。
私は専業で1年間在宅翻訳をやった中で、9カ月目くらいに実務翻訳の仕事を指名でいただけるようになりました。嬉しかったけれど、仕事がくるのは多くて週3回ほどでした。
多い週もあれば、ゼロという週もあり。彼氏からの連絡を待つような気持ちで翻訳会社からのコンタクトを待っていたものです。
また、とあるプロジェクトで知り合った20年以上のベテラン翻訳者さんからも、取引先から突然連絡が途絶えたとか、定期的に新規の取引先開拓が必要(=トライアルに合格しなければならない)などという話を聞き、経験を積んでも厳しい状況は変わらないようだという印象をもつようになりました。
理想の働き方の実現という対岸には、食べていけないという現実があったのです。
在宅翻訳者の厳しさについては、こちらの記事もご覧ください。
まとめ
在宅翻訳者として仕事をすれば、通勤や仕事上の人間関係などからくるストレスは激減します。
長時間の通勤は人生の幸福度を下げているとも言われているため、これをなくせば一瞬で幸福度が上ることでしょう。
その反面、予想もしていなかったストレスを感じ始めることがあります。
私の場合は、「意外と人間好きだった」という、自分の知らなかった一面を発見しました。
みなさんは何にストレスを感じますか?それがなくなれば本当に幸せになれますか?
在宅翻訳を始める前に、もう一度よく考えてみてください。