動詞+目的語 to … の訳し方【初心者向け翻訳のヒント】

在宅翻訳

 

こんにちはみぃです。

今回は「初心者向け翻訳のヒント」と題して、「動詞+目的語 to …」の訳し方について書きます。

「動詞+目的語 to do」の訳し方といえば、多くの人が学校で「~するために(目的語)を…する」と習ったのではないでしょうか。私も例外ではなく、2年ほど前に翻訳の仕事を始めた時点でもまだそう思っていました。

みぃ
あるとき大量の文章を翻訳する機会があり、その中で別の方法で訳せることに気づきました。

 

この記事を読むことで、「動詞+目的語 to …」の別の訳し方を知り、より自然な日本語訳ができるようになります。

特に、翻訳者を目指している方や駆け出し翻訳者の方は、発見となるか再確認となるか分かりませんが、ぜひ読んでみください。

 

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動詞+目的語 to … の訳し方

結論からいうと、この形の文は2パターンで訳せます。

  1.  ~するために(目的語)を…する
  2. (目的語)を…すれば~できる

①は学校で習った訳し方、そして②が今回伝えたかった別の訳し方です。

では早速解説に進みます。

 

①~するために(目的語)を…する

具体的例を挙げてみていきましょう。

You can press Escape key to cancel the process.

 

この文を学校で習った通りに訳すと、次のようになります。

そのプロセスをキャンセルするために、エスケープキーを押すことができます。

 

あるいは

そのプロセスをキャンセルするには、エスケープキーを押すことができます。

 

どうでしょうか?どこも間違っていませんよね。

 

②(目的語)を…すれば~できる

でもよく考えてみると、日本語としてちょっと違和感がありませんか?そこで、次のように訳してみます。

エスケープキーを押せば、そのプロセスをキャンセルできます。

 

上述の①と比べてどうでしょうか。こちらのほうがしっくりきませんか?

 

他に、以下のようにも訳せます。

エスケープキーを押すことで、そのプロセスをキャンセルできます。
エスケープキーを押すことにより、そのプロセスのキャンセルが可能です。
エスケープキーを押し、そのプロセスをキャンセルすることができます。

 

それぞれ少しずつ違いますが、すべて英文を前から訳していっている点で共通しています。

また①と②、どちらの訳し方をしても、この文が伝えたい内容は、

エスケープキー ⇒ プロセスのキャンセル機能がある

 

ということですよね。

伝わる内容が同じなら、最も耳なじみの良い訳文を採用するべきです。

 

類似例を3つ紹介

では、3つの動詞を例に使用して、それぞれ①学校で習った訳し方 ②別の訳し方 を紹介します。

open(目的語)to…

例文:

Let’s open the door to let fresh air in.

 

訳文:

① 新鮮な空気を入れるためにドアを開けましょう。
② ドアを開けて新鮮な空気を入れましょう。

 

use(目的語)to…

例文:

You can use the new software to upload an extremely big file.

 

訳文:

① 極端に容量の大きいファイルをアップロードするために、その新しいソフトを使うことができます。
② その新しいソフトを使うと、極端に容量の大きなファイルをアップロードすることができます。

 

squeeze(目的語)to…

例文:

Please squeeze the towel to remove excess water.

 

訳文:

① 余分な水分を取り除くため、タオルを絞ってください。
② タオルを絞って余分な水分を取り除いてください。

 

いかがでしたか?②を読んでみて、ひっかかりを感じることはなかったはずです。

 

動詞+目的語 to … を訳すときのポイント

後ろから訳すにとらわれない

「to+動詞」の形をとる文の場合、まず to 以降を「~するために」と訳して前の動詞にかける、と考えるはずです。

それは、学校でこのような文の訳し方を最初に習うからでしょう。

I go to University to study English.   私は英語を勉強するために大学に行きます。

 

to 以降から訳しても意味が通じることが多いので、「~するために」という考え方が頭にこびりついてしまっています。

しかし上述の例でみたように、前から訳していっても十分に意味が通じ、むしろそのほうが日本語としてスムーズに聞こえる場合もあります。

 

別パターンと比較する

ちなみに今回取り上げた例文はこの4つです。

・You can press Escape key to cancel the process.
Let’s open the door to let fresh air in.
・You can use the new software to upload an extremely big file.
Please squeeze the towel to remove excess water.

 

これらの文は、can, let’s, pleaseなど、可能や依頼のような意味合いをもっています。

同じような文章に遭遇したとき、「~するために」と訳してみたあとに、以下のような形に当てはめてみることでもっと自然な日本語にならないだろうか?と考えてみましょう。

・~ すれば … できる
・~ することで … できる
・~ することにより … できる
・~ して … する

 

翻訳は、日本語として違和感なく仕上げることが大前提です。

意味が変わらない範囲で1番しっくりくる訳し方はどれなのだろう?と考えることを常に心がけましょう。

 

今回は以上です。