先日、2年ぶりくらいに翻訳のトライアルを受けました。
きっかけは、以前取引のあった欧州の翻訳会社から届いたメールです。内容は、とあるアパレル会社のウェブサイト等を扱う翻訳者を探しているのでトライアルを受けてみないか、というもの。
一瞬考えたものの、フルタイムで働いている今は時間の確保がなかなか難しいと思い、一旦スルーしました。
しかし、また連絡があり「締め切りを伸ばすから検討できない…?」と。そこまで言ってくれるなら、、、とほだされてしまい、受験することにしました。(単に人材不足なだけ)
さて、久々のトライアルはどうだったかというと…
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ちょっとズルしたような気持ちだった
冒頭からなんですが、今回のトライアルはアドバンテージがありました。
というのは、このアパレル会社関連の翻訳を以前にいくつか対応したことがあったのです。その会社の情報や、どんな内容のウェブサイトなのかをぼんやりとでも知っていたことで、かなり心軽くトライアルに臨めました。
トライアル受験時は、どんなお題がくるのか未知なのでとても緊張します。自分の専門や知識のある分野であれば多少違うのかもしれませんが、翻訳に取りかかる際はバックグラウンドを調べたり、専門用語をリサーチしたり、調べものだけで膨大な時間がかかります。それが今回はリサーチが部分的に省けたのでありがたかったですね。
ただ、「以前にこの会社の翻訳を対応したことがあるのだから、トライアルは免除してよ」と、心の片隅で思った自分もいて…
だめだめ。人間謙虚さが大事です。
スタイルガイドが提供された
「スタイルガイドがあるのは当たり前でしょ?」と思う人も多いかもしれません。
でも、2年ほど前にこのアパレル会社の翻訳をしたときは、スタイルガイドは一切なかったんです。CATツール(翻訳支援ツール)に表示される翻訳メモリだけが頼りでした。ただ翻訳メモリにも複数の候補があって、「これで訳文が統一されるのかな…」と不安になったものでした。
しかし今回、トライアルにスタイルガイドが添付されていたのです!この2年の間に「スタイルガイドがないと統一感がなくてかっこ悪い」と誰かが気づいたのでしょうね。スタートアップのアパレル会社なので、「統一感」というクールさは重要です。
準備されていたスタイルガイドは数ページほどのシンプルなもの。頭に入りやすく、作成者に感謝です。スタイルガイドって何十ページもあることもまれではないですから。おかげでスムーズに作業が進みました。
翻訳ボリュームが少なかった
今回、原文のワード数は約370ワードでした。トライアルの分量としては少ないほうかと思います。
上述のとおり以前にも対応したことのある会社の翻訳で、かつスタイルガイドもできていたので、感覚的にはワード数がさらに半減したくらいに思いました。かかった時間は2時間くらいでしたでしょうか。アドバンテージがあった割にはかかりすぎ?かもしれません。でも、やるからには納得できるものを仕上げたいタチなので、見直しに時間を費やしました。
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…と、今回は少々ズルをしたようなトライアルでしたが、2年ぶりの受験はそれなりに緊張しました。トライアルに合格できるかは、その会社のカラーに合っているかどうかや、レビューする人の好みにも左右されるところがあるので、結果が出るまでほんとうに分からないので。
シンプルな英文の中にどうしても分からない部分が1つあり、訳抜けにするわけにもいかないので、あれこれ想像を巡らせて訳しました。そこが間違っていたらダメだろうな…。
提出後は、やり切った「充実感」がほどよく残り。私はやっぱり翻訳が好きなのかもしれない、と思ったのでした。
結果は数日で出ると思います。さて、どうかな…